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motoGP 第7戦カタルーニャ [**Valentino ROSSI]

 本当なら真っ先に。

 


 Andrea Dovizioso、250ccクラス初優勝~ッ!!!!





 と、大喜びするんだけど(まぁ、してるけど)
 2004年の125ccクラス・チャンピオン。去年もずっと注目していたのだけど、さすがになかなかダニーは勝たせてくれなくて。ケイシーも速かったし、二人の次はどうしてもホルヘ“天敵”ロレンツォだったから。
 今季、そのダニーとケイシーがmotoGPクラスに移って、ロレンツォとガッツリ勝負!!だったのだけど、ここまで6戦。すべてで表彰台。ポイントリーダーなのに勝っていない悲しい現実。鬼ッ速のAPRLIA、直線でどうしても詰められてしまう。コーナリングでパスできても、ストレートエンドで一気にその距離が縮む。
 つらかったな。ずっと。天敵の逃げ切りもあったし。すごい頑張ってるのに!って、思ってた。すごくすごく。ヴァレと同じぐらい勝ってほしかった。勝てる力を彼は持っているのだもの。

 

 最後、もうここしかない!っていうタイミングでアンドレアが仕掛けた。苦しかった。失敗したらもう抜きどころはない。ロカテリとデアンジェリスが接触して、そのタイミングでロレンツォが2番手に上がった。怖かった。一番速いマシンだもの。

 


 

 最初にチェッカーを受ける彼を観て、飛び上がりそうに嬉しかった。ガッツポーズが出るぐらい。ニヤける頬を抑え切れなくて。
 夕方、雨中の決戦、Yahoo!一球速報の“本塁打”の文字。信じられなくて、どうしようかと思って。誰もいなくて、楓を抱きしめたら泣けてきて。サトの逆転満塁ホームラン、ウソみたいだった。

 幸せだ~、って。ウットリしてた。ヴァレは約1年ぶり(昨年のドニントン以来)のポールポジションで。プラクティスから調子が良くて、予選の前もリラックスした笑顔を見せてくれてた。楽しそうに、ウキウキしてるのがわかって、私まで楽しくなる。
 タイムも一人だけ、妙に速くて。トリッキーなカタラン。ヴァレの得意なコース。嬉しいんだろうな、かわいいなァ、と思う。

 

 

 でもなぜか。
 決勝レースの前。ピットやグリッドの映像を見ていたら、だんだんなんだか妙な気分になってきて。
 おかしいな、って自分でもちょっと。ヴァレが映るたび。いつもの儀式のヴァレの背中に。
 『負けてもいいから。無事に戻ってきて』
 こんなふうに思うのは初めて。前走ムジェロは“絶対勝つ”って思ってたし。去年はそんな、不安じみた気持ち感じたことなかったし。
 『なんだろ?』
 自分でもよくわからない。

 

**HIROさん 『MOTO GP スペインGP決勝をTV観戦して
**ふなじゅんさん 『WGP2006 Rd.7 よっしゃぁ~~~あ゛?!
 素敵レポはこちらでどうぞ★


 

 レッドシグナルが消える。真ん中あたりから飛び出してくるマシン。『Casey Stoner!』の声。最初のコーナーに入っていくまで、正面から画面は彼らを捉えてた。黄色いマシンを追いかける。ケイシーにハナは譲ってしまったけれど、なんとかヘグらないでスタートできた。ホッとして、さあ、ここから! 思った瞬間だった。視界に赤が跳ねた。

 

 

 『え?』
 何が起こったのか一瞬ではわからない。


 

 

 巻き込まれたダニー。ついてない。隣のリズラブルーと一緒に左側のエスケープゾーンに押しやられて転倒。地元カタルーニャ。公式予選以外は速かったダニー。当日朝のウォームアップでもトップタイムをマーク。それでも11番グリッドは変わらない。どうしても!!という気持ちが彼の背中を押し続けていた。
 起き上がってすぐ、ちくしょうッ、と両手を振り上げる。なんでこんな、と轟音の余韻が残るコースを見やる。そしてそばに横たわる彼の動かない姿を目にした。“普通じゃない”。そう思っただろう。

 離れた場所でもう一人。起き上がらない赤いツナギ。転倒したマシンに押しやられてコースアウトしたランディが走り寄る。白いヘルメットは立ち上がった。セテだ。
 じゃあ、ロリスなんだ―。

 ピットでモニターを見つめるクルー。両手で顔を覆った。ロリスの奥さんの瞳。苦しくなる。
 メディカルに囲まれる動かないマルコメの背中。なんで?



 それでも。
 『ヴァレじゃなくて…』と一瞬アタマを過ぎった。
 もっと。苦しくなった。




 

 レッドフラッグが振られ、30分後に再スタートとなったカタルーニャ。2度目のスタートを、ヴァレはもう行こうとしない。『失敗した』と話していたけれど、慎重になったのは間違いなくて。彼はスタートで頑張りすぎなくても、どこででも挽回できる人だから。

 レースは、再スタート後もリタイア続出。地元でどうしても、の気合が空回りしっぱなしのダニー。若さが出た、と言えば、それはもうしかたないことのケイシー。予期せぬ事態に振り回されて、揚げ句ブラックフラッグが振られた中野くん。ずっと調子の上がらなかったトニ、最初のクラッシュに巻き込まれたランディ…。

 ニッキーとジュニア、ホッパーが何とかヴァレを捕まえようとしたけれど。

 

 


 

 Valentino Rossi 圧巻

 リアタイヤの下から白煙を残す。スライドさせてコーナーを曲がり込む。左手の人差し指が天を指した。
 最高にセクシーなヴァレ。ゴクリ、とノドが鳴る。背中をなぞられる。一瞬、忘れてしまいそうになる。何もかも。










 セテは手術をすることになり、ロリスとマルコメはICUに入った。
 ロリスについては、1日で退院でき、今週末のアッセンではレースに復帰できるだろう、とのこと。
 DUCATIからは、そう発表があったけれど、マルコメについてはまだ何も。
 ただ意識はあるし、大丈夫、とだけ。
 “大丈夫”は、彼が元気にサーキットに戻ってこられる、という意味だと信じてる。






 覚悟はしてるつもりだけど。
 パートナーのいない、マシンだけが。
 ピットに戻ってくるシーンを。
 もう見たくない。


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のらねこ

スタート直後の多重クラッシュは、
自分も思わず「あっ!」と叫んじゃいました。
横たわったままのマルコ・メランドリが映し出された時は、
過去の嫌なシーンが脳裏をよぎっちゃったけど、
とりあえず大事には至らなかったみたいでよかったですね。
で、その後も転倒するライダーから失格になる中野からいたけど、
ロッシの走りはほんと、完全復活と言っていい内容でしたね。
最終週はコーナーとかでわざとドリフトさせたりして遊んでたし(笑)。
今回、怪我したライダーが、
早く全員戻って来るといいですね。
by のらねこ (2006-06-21 17:20) 

柊なお

 のらねこさん、こんばんは~♪
 クラッシュ…すごいショックでした。状況がよくわからないから、余計につらくて。セテが無事なのが、不思議なぐらい。や、無事、とは言えないですけど全然。でもあれで立ち上がれたのがホントに。
 マルコメ、早く良くなりますように、ってそれだけです。

 ヴァレ
 少し前のマシンだったら、巻き込まれていたかもしれない。今回ポールポジションで、レッドフラッグになってしまったけれど、こういうときにこそ1年ぶりのPPとか取っている人。
 本当に愛されているんだな、って。レースそのものに。守ってもらえてる。

 ドリフトさせたときは、ゾクゾクしました。あんまりにもセクシーで。ホントにシールドの下で、どんな表情してるんだろう、って想像するだけで大変です(照)

 マルコメとロリスは、ポイントランキングでも上位だから、早く戻ってきてほしいです。セテも腕は確かですものね。このままだとヴァレ、独走しかねない。そうなるとまたつまんなくなってきちゃうかも。
 ニッキー&ダニーのレプソルに、まずは期待。何気にジュニアが怖いかも!? 
by 柊なお (2006-06-21 22:45) 

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